約40年振りに変わる”相続法” 相続の何が、どう変わる?

2020-04-02

平成30年7月に相続法が大きく改正されました。今回の改正では、残された配偶者を優遇するための制度が多く盛り込まれました。

その 1 つとして、亡くなった方の所有する建物に配偶者が住んでいる場合、その建物を無償で終身または一定期間使用することができる権利が創設されました。配偶者が生活資金を確保しつつ、住み慣れた家に住み続けられるための制度です。
(配偶者居住権の創設 (令和2年4月1日より))

この権利は、自宅の権利を分割することができる、配偶者だけに認められたものです。 自宅である建物の権利を、「配偶者居住権」と「負担付きの所有権」に分けるのです。 「配偶者居住権」は自宅に住み続けることができる権利ですが、人に売ったり自由に貸したりすることができない分、建物を取得する場合に比べて預貯金などの他の財産も多く取得できるようになります。

例えば、A さんは、再婚相手である現在の妻と、先妻との間の子である長男を残して先日亡くなりました。 A さんの生前より、妻と長男の折り合いは良くありませんでした。 A さんの遺産は、評価額 3,000 万円の自宅と、預貯金 2,000 万円です。

子が法定相続分である 1/2 の財産を要求すると、妻は自己資金から 500 万円を捻出しなければなりません。さもなくば、自宅を売却してそのお金に充てることになります。 妻は、遺産相続により、住む場所をなくしてしまうのです。

「配偶者居住権」を使うことにより、妻は結果的に自宅に住み続けることができ、また預貯金も得られ、生活を安定させることができるようになります。

また、所有権は先妻との間の子である A さんの長男 (実子)が相続することになるので、 後妻には居住場所を確保しながら、最終的には自宅を A さんの血縁に引き継ぐことが可能になるというメリットもあります。

Copyright(c) 2012 souzoku-fukuyama All Rights Reserved.